Day Two レポート

日付:  2020年10月24日

場所:  BMW GROUP Tokyo Bay

ハイライトビデオ:  OYW Facebook Page

環境は、ビジネス、政治、社会のあらゆる側面に触れるテーマです。世界中の企業が環境の持続可能性を大きなビジネスチャンスと捉えていると同時に、必須の課題となっています。OYWJのパートナーであり、GLAのコーチでもあるグローバル・パースペクティブズのギャビン・ディクソン氏が企画した「環境」セッションでは、製品とサービスの開発における変化を話し合いました。また、SDGsの達成と、競争優位性の維持を同時に行うために、今日の次世代リーダー達の力と影響力をどのように活用していくか議論しました。

セッションは、日本コカ・コーラのCEOであるホルヘ・ガルドゥーニョ氏からのビデオメッセージで始まり、日本の若い世代とのパートナーシップを楽しみにしている旨が述べられました。日本コカ・コーラがSDGsの達成に向けて取り組んでいる3つの分野である「インクルージョン」、「リソース」、「コミュニティ」に触れ、「日本の若い世代とのパートナーシップに期待している」と話しました。そして、OYW東京コーカスは、それぞれのコミュニティが一堂に会し、手を取り合い、課題解決に向けたアイデアを共有する絶好の機会であると締めくくりました。

Jorge Garduño

The ENVIRONMENT Session

"Sustainability Leadership – Embracing Young Leaders & The SDGs"

in partnership with

Miyoko Tanaka

Senior Vice President
Public Affairs, Communications & Sustainability
Coca-Cola Japan

Gavin Dixon

Co-founder
Global Perspectives

Hiroko Urashima

Sustainability Manager
MS&AD

Shintaro Nakagawa

Marketing Director
Unilever Japan

Tokuro Hatori

Sustainability Accelerator
​TBM

次に、田中美代子氏が、ガルドゥーニョ氏が言及した、いくつかのプロジェクトに日本コカ・コーラどのように取り組んでいるのか、深く掘り下げて紹介されました。特に興味深かったのは、コカ・コーラのPET-to-PETプラスチックリサイクルプログラムでした。日本ではペットボトルの約98%を回収しており、そのうち85%が最終的にリサイクルされています。皆がそれぞれの役割を果たすことで、システムがうまく機能することを示す素晴らしい事例でした。田中氏は、日本のリサイクルペットボトルの品質は世界の他の多くの国よりも優れており、日本人は責任を持ってペットボトルをすすぎ、分別するため、リサイクルが容易であると述べました。日本コカ・コーラの「い・ろ・は・す」が、100%リサイクルボトルを実現した最初の製品となっています。

Miyoko Tanaka
The ENVIRONMENT Session

その後すぐにパネルセッションが始まり、ディクソン氏と田中氏に加え、TBMの羽鳥徳郎氏、MS&ADの浦島裕子氏が登壇。ユニリーバ・ジャパンの中川慎太郎氏にはリモートで参加して頂きました。

パネリストの紹介の後、まずディクソン氏は、浦島氏のMS&ADと保険業界がSDGsにどのように取り組んでいるかを問いかけました。浦島氏は、気候変動がMS&ADだけでなく、保険業界全体に大打撃を与えていることを指摘た。現在では、SDGsに関連した戦略策定は当たり前のように行われており、MSADは変化する市場に対応するための新しいソリューションや商品を模索している最中だと述べました。その一例としてMS&ADは、SDGsを基盤に、企業が周囲の環境に反応するのではなく、事態が悪化したときに被害を最小限に抑えるための対策を講じることを目的とした「リスクの発見と軽減」戦略を顧客に提案しています。

Hiroko Urashima
Shintaro Nakagawa

中川氏は、ユニリーバのサステナビリティへの取り組みを紹介しました。ユニリーバが取り組んでいる問題の一つにプラスチックがありますが、同時に、水とエネルギーの使用においては、2039年までにゼロエミッションを達成することを目指していると述べました。さらに、新製品はユニリーバのビジネスモデルにSDGsを組み込んだサステナビリティの基準を満たす必要があり、大ヒット製品であっても、この基準を満たさなければ発売することはできないと述べました。

最後に、服部氏はTBMのようなスタートアップ企業は、規模は小さいながら、どのようにサステナビリティに取り組んでいるのかという質問を受けました。服部氏は、TBMが素材会社であることを強調し、代替素材を使って顧客のカーボンフットプリント削減を支援することに重点を置いていることを強調しました。つまり、サステナビリティが、素材設計の初期段階からビジネスモデルに組み込まれているということです。しかし、SDGsに取り組む世界中の多くの企業がそうであるように、TBMとそのクライアントにとっては、コストが大きな要因であることに変わりはない、ということも指摘しました。

Tokuro Hatori

Key Takeaways:

  • 環境とファイナンスのサステナビリティを達成し、変化の範囲と規模を拡大するためには、中小企業や大企業の力を活用しながら、外部や内部のステークホルダーを巻き込み、啓蒙し、耳を傾けることが不可欠です。
  • 最大の課題は、環境のサステナビリティを義務や負担ではなく、すべてのレベル(個人、企業、社会)における機会として捉えるように、組織の考え方を変えることです。
  • 社内で次世代リーダーが環境サステナビリティへの取り組みに焦点を当て、リードしていくためには、組織を鼓舞し、やる気を起こさせ、サポートする文化を作ることが不可欠です。この分野での成功は、組織の長期的な経済的成功と、組織が活動する社会全体の存続のために必要です。

このセッションに参加していた企業は皆、今、そして将来、これらの役割を担う次世代リーダー達を積極的に探しています。

OYW TOKYO CAUCUS 2020 – Day Two レポート – 環境
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